土曜日は、大学からの友人の結婚式。
彼女と知り合ったのは、大学の入学式前日。
前日に行われた健康診断で、私が彼女の前に並んでいたんである。
きっと必然だったんだろう。
妙にウマが合い、在学中も卒業後も、何かというと一緒に遊んでいた。
雰囲気が似ているらしく、「姉妹ですか?」と聞かれたことも1度ではない。
ただ、残念ながら、顔は似ていない。
彼女はスタイルも良く、すれ違う人が振り向くほど綺麗な顔立ちなんである。
黙ってさえいれば。
あれから10年。
彼女が、蛾の幼虫や蜂の子(孵りかけ)を食べ、
嬉々として鰻やスッポンや鶏を捌く姿を想像できるだろうか。
山に入り、大鎌をふるって、朝から晩まで草刈りをするように見えるだろうか。
母親と二人、ふらりと ガラパゴス や マダガスカル に行くように見えるだろうか。
ちなみに新婚旅行はギアナ高地だそうだ。
コスタリカ あたりに行くのでは と思っていたが、どちらにせよ羨ましい。
そして、毎夏、
入場者数10万人規模の野外ライブ、炎天下のメインステージで、
8時間もの間、体中に痣を作りながら、最前列を死守するように見えるだろうか。
もちろん、今年も一緒に行ってきた。
日焼けには細心の注意を払って。
なにせ、式の2週間前のことである。
さらに、彼女は弓道も嗜む。
旦那さまとの出会いは弓道場だそうだ。
何がいいたいんだか良く分からなくなってきたが、
私は心の底から褒めているつもりだ。
式 当日。
全く実感が湧かぬまま式場に着いたが、
花嫁姿で入場してきた彼女を見て、思わず涙ぐんでしまったのも事実。
親心 とは、こういうことなのだろうか。
今回、私には重要な任務があった。
「ring pillow」 だ。
イタヤカエデ。
すごく綺麗な縮み杢。
無塗装である。
磨きに磨いた。
平坦なトレイではなく 雨水が溜まるような「くぼみ」のイメージ。
結婚式が終わっても、ずっと指輪を入れて置いておけるような形。
白っぽい印象の木。
という相談を受け、彼女をイメージして作ったのだ。
考えに考えた。
こちらが結婚式バージョン。
飾っているお花は、私の姉から彼女へのプレゼント。
取り外し可能である。
結婚式が終わっても、
好みに応じてお花を付けたり外したり、お家で何気なく使ってもらえるように。
こんなに大事なモノのつくり手に私を選んでくれたことは、涙が出るほど嬉しかった。
しかし、その反面、気に入ってもらえるかどうかが本当に心配だったのだ。
喜んでもらえたようでよかった。
うれしい。
ブーケもありがとう。
本当におめでとう。
また、お家に遊びに来てね。今度は2人で。