去年の3月末に難波邸フレル食堂をオープンしてから1年と5ヶ月。
これは、オープン半月ほど前の食堂内の様子。
今の食堂は、ここから約半月で出来上がったんである。
この17ヶ月で予想を遥かに超えるたくさんのお客様にきていただき、
本当に素敵な出会いを、たくさんたくさんいただいた。
数年前の私からは信じられないような、正に夢のような状況である。
少しずつではあるけれど常連のお客様も増え、
「友人から聞いて。」と口コミで来てくださる方も増えてきた。
わざわざ車で数時間かけて遠くから足を運んでくださる方や、
昔からの友人や先輩、後輩が関西や関東から訪ねてきてくださったり。
そして何よりも、帰り際に
「美味しかったよ。また来るね。」
という涙が出るほど嬉しい一言をかけていただくことが何度も何度も。
こんなに幸せで良いんだろうかという日々。
そんなタイミングで約7ヶ月も長期休暇をいただくことは本当に心苦しく、
出来ることならばギリギリまでお店を開けていたいとも思ったこともある。
けれど、出産を3週間後に控えて、
自分の体の声、中の人の声を聞くにあたって、
さすがにこのままのペースで続けるのはあまりにも厳しい、
という結論に至ったのである。
いまだけはワガママを言ってもいいんじゃないか。
いまの私に出来ることは、
来るべき日に向けて心身を研ぎすまし、集中すること。
そんなわけで、難波邸フレル食堂は、
明日(8/25)から
長期休暇をいただくことになった。
復帰予定は来年の3月末の「古町のお雛祭り」。
休暇中も育児はもちろんのこと、やるべきことは山のようにある。
メニューや食材の見直しはもちろん、
勉強しなければならないことがありすぎてワクワクしているんである。
既に、構想はいくつかある。
どこかで修行をした訳ではない、完全に自己流の料理ではあるが、
だからこそ私にしか出来ないことがきっとあるはずなのだ。
その骨組みが、ここ数ヶ月でだんだんと見えてきている気がする。
まずは素晴らしい食材があって、
私がするべきことは、その素晴らしさを最大限まで引き出し、
より多くのお客様に伝えて行くこと。
こんなシンプルなことをどこまでも地道に愚直に尖ってやっていきたい。
そして本当に幸運なことに、
その素晴らしい食材を提供してくださる方は、もう、いるのだ。
あとは、その食材の背景に、
ほんの少しでも思いを馳せていただくことが出来るような料理を作ること。
それが出来れば、これ以上幸せなことはない、と思うんである。
実現すれば、とんでもなく面白くなりそうな予感がする。
いや、実現させるのだ。来年の春には。
・・・という、少し長めの決意表明。